カスタマーオペレーションとは?: ROIを飛躍させる顧客データの魔術師

 by 弘子ラザヴィ

 

カスタマーオペレーションとは?

 

ここ米国でカスタマーサクセス仲間から彼らの実務の話を聞いている時、日本と大きな違いを感じる1つが「カスタマーオペレーション」という役割、ないし同役割を担うチームの存在です。

 

米国では、一定規模の企業だとカスタマーオペレーションチームが活躍していることが割とあります。一方、日本では同役割を専業で担うチームのいる企業さんはとても少ないと思います(個人的に出会えていません…もしいらしたらご一報ください!)

 

カスタマーオペレーションとは、あえて乱暴に簡潔に言うと、社内に存在するあらゆる顧客データを200%活用することをミッションに、顧客データの分析と関連システムの管理・運用、及びそれらに付随する業務をする役割で、通常カスタマーとの直接接触は持たず、バックオフィス機能として専業で活躍します。

 

顧客データが様々な部門・システムに散在していて、データは大量にあるが活用が不十分な企業で、よりプロアクティブないしプレディクティブな対策を打っていきたい時、カスタマーサクセスマネジャー1人ひとりが個人技でデータ分析をするのはあまりに非効率なため、それを専業でサポートし組織知(ナレッジ)にしてくれる人がいれば、より効果的な施策が打てて効率も断然いいよね、という考え方です。

 

カスタマーオペレーションがいい仕事をすれば、カスタマーサクセスマネジャーは(ハイタッチもテックタッチも)カスタマー接点により集中していい仕事をできるだけでなく、そういうカスタマーサクセスがハブになることで、更に営業やプロダクトにもよい効果があるのです。

 

ここまで読んで、ピンときた方も多いでしょう。

 

そうなんです、カスタマーオペレーションとは、データと人材、そしてカスタマーサクセスのマチュリティ(成熟度)が一定以上ある企業で、上手く機能させられれば効果絶大な役割・チームなのです。

 

ただ、カスタマーサクセスマネジャーに比べると、カスタマー接点を持たない分やや日陰(?)の存在なせいか、カスタマオペレーションが主テーマの議論はあまり耳にしません。そんな中で貴重な、カスタマーオペレーションの役割等について分かりやすく書かれたジェイソンさんの記事を以下にご紹介します。

 

これをきっかけに、皆さんの企業でもぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?

 

注:著者Jason Noble氏の許可を頂き原文の和訳を紹介します


 

カスタマーオペレーションだって?もっと教えて!

 

「セールスオペレーション」がホットに議論されたのは、それほど古くない過去のことです。企業内に眠る膨大な営業データを活用し、営業プロセスの効率と成約率に寄与する業務(即ち、セールスオペレーション)を考えましょう、という議論です。

 

やがて範囲を広げ、リードの追跡・処理・管理、コンバージョン率管理、ウェッブ分析など、より幅広いマーケティング支援まで考えましょう、という議論へ発展しました。

 

どれも素晴らしい議論です。しかし残念なが、どれもカスタマージャーニーのごく初期部分しか議論していません -つまり、カスタマーがプロダクトを使い始める前、サービスに慣れる前、ソリューションから価値を得る前の話です。

 

議論を今日、ないし数年前くらいまで早送りしましょう。

 

私たちはカスタマーサクセスの世界、別の言い方をすると、組織DNAレベルでカスタマーセントリックな仕事のし方を重視する世界に突入しました。多くの企業が、カスタマーサクセスチームを立ち上げたり、カスタマーサクセスマネジャーを数人採用したりしましたが、それらはごく最初の一歩にすぎません。他にも、カスタマーを中心に据える企業としてのリーダーシップ、適切な人材、システム、ツールなどが必要ですし、どれも単独では全く機能しません。

 

適材を考える一貫で検討すべき新しい役割に「カスタマーオペレーション」があります。

 

規模により、カスタマーオペレーションアナリスト、カスタマーオペレーションマネジャー、もしくはカスタマーオペレーションチームと幅があります。また、最初はより広範囲な業務をカバーする「オペレーションチーム」の一部かもしれません。その場合でも、彼らがもしカスタマーサクセスチーム専属なら、かなり高い価値とROIをもたらす仕事をしてくれます

 

カスタマーオペレーションは、以下の通り限定的ながらも割と固い責任と役割を担います:

・カスタマーデータの一貫性担保
・カスタマーデータの分析
・カスタマーサクセスシステムの管理・運用
・カスタマーデータの統合
・カスタマーデータのレポーティング
・カスタマージャーニーのマッピング

 

中でも「カスタマーサクセスシステムの管理・運用」という役割は、カスタマーサクセス業務で使うカスタマーサクセスプラットフォームやツールの選択・導入・管理をする仕事で、私自身とても世話になっています。更により重要なのは、カスタマーサクセス以外の、事業部門やプロダクト部門が使っているツールのデータともデータ統合する役割も担っている点です。

 

例えばカスタマー360度評価に、プロダクト利用(usage)状況とプロダクト活用(adoption)状況のデータを取り込むことが可能です。その場合、カスタマー360度評価に含むべき情報項目は以下の通りです:

 

・カスタマーの健全度スコア – 各社の更新または離脱する可能性
・収益に関わる情報 – 例: 毎月の収入、更新日、入金状況
・リスク – 例:チャーンのリスク、全般的なビジネスリスク
・リアルタイムのサポートデータ – サポートプラットフォーム上のデータ
・ライセンス情報  –  追加サービス/プロダクト情報含む

 

これらすべて社内にある顧客データ … それもほぼ未活用な重要データソースから手に入れることができます!

 

カスタマーオペレーション機能があれば、カスタマーフォーカスな視点に基づいて上述の顧客データを活用できます。結果として、カスタマーサクセスのレベルを、受動的(リアクティブ)から能動的(プロアクティブ)、更に予測的(プレディクティブ)へとレベルアップすることができるのです。

 

さて、あなたの会社のカスタマーオペレーションは一体どういう仕事をされてますか? 果たして、社内の顧客データから導ける洞察を120%活用しきっているでしょうか?

 

(本文)

 

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